金星の観察
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2024.11.26


 太陽系の惑星の公転周期は次のようになっています。  新しい時間の単位を T とし、1 T = 356.2564 日 とします。
 新しい長さの単位を U とし、1 U = 1.496×1011 m とします。
 すると、地球の公転周期は 1 T で、地球の軌道長半経は 1 U です。
 12 = 1 = 13 です。
 金星の公転周期は地球の 0.615 倍です。金星の軌道長半経は地球の 0.7233 倍です。
 したがって、金星の公転周期は 0.615 T で、金星の軌道長半経は 0.7233 U です。
 0.6152 ≒ 0.378 ≒ 0.72333 です。これは、ケプラーの第三法則( 惑星の公転周期の二乗は、軌道半長径の三乗に比例する。)が成り立っていることを示しています。

 地球の公転角速度の大きさは 2π/年 で、金星の公転角速度の大きさは 2π/0.615年 = 3.252π/年 です。
 3.252π/年 − 2π/年 = 1.252π/年 ですから、地球から見た金星の公転角速度の大きさは 1.252π/年 です。
 2π ÷ 1.252π/年 = 1.597 年 ≒ 19 月 ≒ 583 日 ですから、地球と金星が最も接近する内合の周期は 583 日です。

 金星の公転軌道は地球よりも内側であるため、金星は満ち欠けします。内合のときは新月状、外合のときは満月状で、どちらも見ることができません。太陽からの距離が最大に見えるときは望遠鏡で見ると半月状に見えます。

 外合後もおよそ1か月間金星の見えない日が続いた後、その後8か月間は西の空に「宵の明星」が見えます。日が進むにつれ望遠鏡で見ると次第に左側から欠けていくとともに、見かけの大きさも大きくなっていきます。外合の後 210 日ころ( 内合の前 80 日ころ )には、望遠鏡で見ると半月状に見え、地球から見込む太陽と金星の角度はおよそ 40°であり、姿を表してから沈むまで最長の約 40/15 ≒ 2.7 時間観察することができます。内合の前 35 日ころは、金星は望遠鏡で五日月状に見え、見かけの面積が最大になり最も明るく見えます。内合の前 15 日ころからは金星は完全に欠けて見えなくなります。
 外合から 9.5 か月たったころ内合を迎えます。内合の後 15 日ころから8か月間は東の空に「明けの明星」が見えます。最初のころは望遠鏡で見ると比較的大きな反三か月状です。内合の後 35 日ころには望遠鏡で見ると反五日月状に見え、最も明るく見えます。外合の前およそ1か月からは小さな満月状となった金星は太陽に近すぎるために見えなくなります。

 金星が見えるのは、日没後と日の出前のしばらくの時間で、普通は夜9時から朝3時までの間は見ることができません。これも、金星の公転軌道は地球よりも内側であるためです。

 最近の外合は 2024/06/05 です。最近未来の内合は 2025/03/21 になります。ということは、現在は「宵の明星」の時期ということです。