天球 と 黄道
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2020.02.06


  天球という大きな空洞の球があって、 その中心に小さな自転していない地球があります。 地球の赤道を含む平面は天球と円として交わりますが、 その天球上の円が 天の赤道 です。 天球にはいろんな星座が張り付いています。 星座を作っているのは恒星たちです。 天球は東から西へと回転しています。 地球の両極を結ぶ直線を回転軸として、 天球は、 地球上の観察者が北を向いていれば反時計回りに、 南を向いていれば時計回りに回っています。 その回転の速さは、 1日で1回転する速さよりもほんの少しだけ速く、( 24時間 ÷ 地球の自転周期( 23時間56分4秒 )≒ 1.00274 )倍です。

  毎日正午に太陽を観察してその位置を確認し天球上に点を打っていきます。 昼は明るいために星座が見えませんので、 星座早見盤が必要になります。 たとえば、 星座早見盤を7月5日の0時にセットしますと元日の正午の星座になりますので、 そこで太陽の位置をチェックすると、 元日は太陽が いて座 の所にあることがわかります。 春分や秋分では、 太陽は天の赤道上にあり、 その位置をそれぞれ「 春分点 」「 秋分点 」と言います。 1年後に天球上にプロットされた点の隣どうしを結びますと、 天球上に曲線が描かれます。 それは円で 「 (こう)(どう) 」 と言われます。 黄道を含む平面で天球を切断すると天球は真2つに切断されます。 黄道を含む平面は天の赤道を含む平面と の角度で交わります。 星座占いに登場する星座は、 すベて黄道上にある星座です。

  観察者が存在する地球の緯度によって、 天の赤道の位置は変わります。 赤道上の地点では、 天の赤道は地平線上の真東と真西から現れて天頂を通ります。 北緯60度の地点では、 天の赤道は地平線上の真東と真西から現れて南の空の子午線上の高度30度の点を通ります。 北極点では天の赤道は地平線に重なります。

  星座早見盤をお持ちでない方は、 JTCS-SOFTさんのフリーソフト「 星空の軌跡 」をダウンロードされることをお勧めします。 季節の星座の位置が観察時刻ごとに簡単に解りますので、 とても便利です。


黄道とは何か?

  黄道(こうどう)は天球上の太陽の軌道です。 いわば天球上に敷かれた太陽の移動のためのレールです。 黄道は太陽系の惑星の移動のためのレールでもあります。

  天球は、 例えて言うならば、 プラネタリウムのドームの白色スクリーンに映し出される映像であると考えてください。 スクリーンは固定されていて、 映像が ( 24 × 1.00274 ≒ 24.0657 ) 時間 で1回転しています。 スクリーンに描かれて固定されているのは、 水平線の東西南北、 子午線、 天頂、 天の北極・南極 です。 天の赤道や黄道はスクリーンに描かれているのではなく、 映像の中にあって、 星座と同じ速さで回転しています。 12の誕生星座は、 黄道のそれぞれの位置に貼り付けられています。

  天の赤道は実際は回転しているのですが回転していることがわかりません。 しかし、 黄道が囲む円は映像の回転軸( 天の北極と南極を結ぶ線 )に対して ( 90−23.4 ) 度傾いており垂直になっていませんので、 映像の回転に伴って天球上に描かれるその曲線( 見えませんが )はその姿をわずかずつではありますが、 刻々と変化させています。

  黄道は 24.0657 時間 周期でスクリーンに対して東から西へと回転していますが、 太陽は黄道に対して 365.25日 周期で黄道上を黄道の回転方向と逆方向に回転しています。 つまり、 太陽は黄道のレール上を西から東へと向かってゆっくりと移動し、 黄道のレールそのものは、 東から西へと 24 時間で 1.00274 回 回転します。 そのため、 正午に南中した太陽は翌日の正午にも南中します。( 正午に太陽が南中するというのは、 実際は違います。)

  夏至の0時と冬至の12時の星座は同じです。 また、 冬至の0時と夏至の12時の星座も同じです。 冬至の0時と星座が同じなのは、 その時刻は異なりますが、 毎日1回あります。 たとえば、 春分の18時 や 秋分の6時 などです。

  冬至の0時ころに南中する誕生星座はふたご座で、 夏至の0時ころに南中するのはさそり座です。 南中高度は、 ふたご座は比較的高く、 蠍座は比較的低いです。 ということは、 黄道は、 冬至の0時は高度が比較的高く、 夏至の12時は高度が比較的低く、 夏至の0時は高度が比較的低く、 夏至の12時は高度が比較的高いということです。 これは、 太陽の軌道を思い浮かべても解ることです。


黄道上にある誕生星座 : ( 西から東回り )
  おひつじ座 → おうし座 → ふたご座 → かに座 → しし座 → おとめ座 → てんびん座
     → さそり座 → いて座 → やぎ座 → みずがめ座 → うお座 → おひつじ座