どうして地図は上が北?
天文学と物理学 へ戻る
ばいおりんの日常的物理学文集 へ戻る
2020.02.09____

           

  一般の地図は3番の図のようになっています。 北を向いて3番の図を手に持って地面に平行にし、自分は原点にいると考えます。 しかし、 南側を見るときには 1 番の図を用いるほうが便利です。 2番の図は間違いで西と東が反対になっていると思うかもしれませんが、 2番の図もあるのです。 それは星座早見盤に用いられています。 南の空の星座、 それも天頂近くの星を見るときに役立ちます。 2番の図を頭の上に掲げて地面に平行にします。 1 番の図を地面に水平にするためには鉛直から前倒しにしますが、 2番の図は後ろ倒しにします。

  南側を見て物の方角を知るとき、 顎を上げなくても自然に見える範囲の物である場合は 1 番の図を用い、 顎を上げて天の方を見る場合は2番の図を用いると便利です。 1 番の図をもっとわかりやすく書き直したのが4番の図で、 2番の図をもっとわかりやすく書き直したのが5番の図です。

       

  日常生活では、 南側を見るときには、 ほとんど 1 番の図が用いられます。 1 番の図は見たい方角が上になっています。 さて、 一般の地図は3番の図のようになっています。 ということは、 見たい方角が北になっていることが多いということだと思いますが。 どうして地図は北が上になっているのでしょうか? それは、 地図が作られ始めた中世ヨーロッパの大航海時代、 物の方角を知るための目安が北極星であったことに由来します。ヨーロッパは緯度が日本とほぼ等しいので、北極星は顎を上げなくても自分の周りの景色と一緒に見えるので、 北を向いて鉛直から前倒しにして水平にするタイプの地図が作られたというわけです。

  遠近両用眼鏡をかけている人は本を読むときに本の面を顔の面に対して直角に近い角度にしますが、それは例外として、一般に本を読むときには本の面を顔の面に並行にします。これに対して、地図を使って実際の場所の方角を知るときには、北を向いて地図を顔の面に対して直角に近い角度にして見ます。

 夜空の星の位置を知るためには、野原に頭を北にして仰向けに寝て、2番の地図を両手で空に向かって掲げて見ます。