日月、どっちが高い?
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2011.09.12


  今年も秋の職員健診まであと2か月間になりました。 とういうことで、 この夏にビールでボテボテになったお腹を引っ込め消失してしまった首を取り戻すため、 今日から恒例の夜間ウォーキングを始めました。 雲一つない満月です。 虫たちはベートーベン交響曲7番第4楽章を奏でます。 21時ですので満月は南東の空の東の地平線から子午線へ向けて の高さです。
  では、 ここで問題です。 日本において、 満月の日の、 太陽の南中高度 と、 満月の南中高度 とでは、 どちらが高いでしょうか?


( 解答 )  不明です。

  月の地球を中心とする公転面は、 地球の太陽を中心とする公転面に対して 傾いています。 また、 月の地球を中心とする公転面は、 その傾きを保ったまま、 地球の太陽を中心とする公転面に対して の周期で自転しています。 地球の赤道面は、 地球の太陽を中心とする公転面に対して常に 傾いています。 したがって、 月の地球を中心とする公転面は、 地球の赤道面に対して から の間を、 の周期で変動していることになります。 地球に対して太陽と反対側にあって太陽の光を反射している満月に、 普段は地球の影が映らないのも、 また、 皆既日食や皆既月食が稀で不定期なのも、 こういった理由によります。 皆既日食や皆既月食が稀で不定期な理由として、 これ以外に、 地球の中心が月と地球との重心を中心に公転していることもあげられます。 ( 地球と月との重心は、 地球の中心から表面に向かって半径の7割ほど離れた所にあります。)

   


  ある年の夏至の日が満月であったとします。 そしてその日は、 月の地球を中心とする公転面の、 地球の赤道面に対する傾きが、 であったとします。 このときは、 に比べて、 低くなります。 ( 自分が赤道上にいるとして、 考えてみてください。) 日本のどこかの北緯35度の地点からは、 で、 になります。
 ( 解説 )  赤道上で南を向いている人からすると、 夏至の日の太陽の地平線からの南中高度は、 地軸 と 地球の太陽を中心とする公転面 との角度 の 補角 になります。
  その年の冬至の日が満月であったとします。 そしてその日は、 月の地球を中心とする公転面の、 地球の赤道面に対する傾きが、 であったとします。 このときは、 に比べて、 高くなります。 北緯35度の地点からは、 で、 になります。

  ある年の夏至の日が満月であったとします。 そしてその日は、 月の地球を中心とする公転面の、 地球の赤道面に対する傾きが、 であったとします。 このときは、 に比べて、 低くなります。 北緯35度の地点からは、 で、 になります。
  その年の冬至の日が満月であったとします。 そしてその日は、 月の地球を中心とする公転面の、 地球の赤道面に対する傾きが、 であったとします。 このときは、 に比べて、 高くなります。 北緯35度の地点からは、 で、 になります。

  ある年の夏至の日が満月であったとします。 そしてその日は、 月の地球を中心とする公転面の、 地球の赤道面に対する傾きが、 であったとします。 このときは、 に比べて、 低くなります。 北緯35度の地点からは、 で、 になります。
  その年の冬至の日が満月であったとします。 そしてその日は、 月の地球を中心とする公転面の、 地球の赤道面に対する傾きが、 であったとします。 このときは、 に比べて、 高くなります。 北緯35度の地点からは、 で、 になります。

  ある年の春分の日が満月であったとします。 そしてその日は、 月の地球を中心とする公転面の、 地球の赤道面に対する傾きが、 であったとします。 このときは、 に比べて、 低くなるか、 または、 高くなります。 北緯35度の地点からは、 で、 になります。
  その年の秋分の日が満月であったとします。 そしてその日は、 月の地球を中心とする公転面の、 地球の赤道面に対する傾きが、 であったとします。 このときは、 に比べて、 高くなるか、 または、 低くなります。 北緯35度の地点からは、 で、 になります。

  ある年の春分の日が満月であったとします。 そしてその日は、 月の地球を中心とする公転面の、 地球の赤道面に対する傾きが、 であったとします。 このときは、 に比べて、 低くなるか、 または、 高くなります。 北緯35度の地点からは、 で、 になります。
  その年の秋分の日が満月であったとします。 そしてその日は、 月の地球を中心とする公転面の、 地球の赤道面に対する傾きが、 であったとします。 このときは、 に比べて、 高くなるか、 または、 低くなります。 北緯35度の地点からは、 で、 になります。

  ある年の春分の日が満月であったとします。 そしてその日は、 月の地球を中心とする公転面の、 地球の赤道面に対する傾きが、 であったとします。 このときは、 に比べて、 低くなるか、 または、 高くなります。 北緯35度の地点からは、 で、 になります。
  その年の秋分の日が満月であったとします。 そしてその日は、 月の地球を中心とする公転面の、 地球の赤道面に対する傾きが、 であったとします。 このときは、 に比べて、 高くなるか、 または、 低くなります。 北緯35度の地点からは、 で、 になります。

以上、
   夏は、 
   冬は、 
   春と秋は、 どちらもありうるということになります。

このように、 一般に、 冬の満月は高く上がり、 夏の満月は低く上がります。