(1) 正規分布から標準正規分布への変換
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確率密度関数の1つ正規分布は、正確には次のように表されます。

正規分布を表すグラフの横軸は
で、 それは例えばテストの点数のような項目を表すものです。正規分布を表すグラフの縦軸は、
を表しており、それは
を用いて次のように表されます

と置くと、
なので、 正規分布の式は次のようになります。
上の式は、 標準正規分布を表す式です。 標準正規分布とは、 平均が
、 標準偏差が
の正規分布のことです。
標準正規分布表が作成されており、 それを用いて、 正の数
の値に対応する次の値を知ることができるようになっています。
これを用いて、 次の問題を解いてみましょう。
( 問 い )
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1000点満点のテストを2000人の学生が受けた結果の確率密度関数は、 平均450点、 標準偏差75点 の正規分布にほぼ近いものとなりました。 成績の悪かった20人は追試験となります。 まず追試験を受けなくていいであろうと一安心できるためには何点以上取ってなくてはならないでしょうか。 なお、 標準正規分布表より次の関係が成り立っています。

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ある学生の得点を
とし、
置くと、
は標準正規分布に従います。
であれば、 悪い方から数えて21番目以上になっている可能性が強いです。
したがって、 答えは 276点以上 です。
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白玉が5000個、 赤玉が1000個 入った袋から6個の玉を取り出した時に赤玉が何個あるのかを繰り返し100回調査して、 横軸に0個〜6個の自然数を、 縦軸に度数を100で割った数をとり、 グラフにします。 次に、 白玉が50個、 赤玉が10個入った袋から1個の玉を取り出して色を確認した後でまた元に戻し、 それを6回繰り返した時に赤玉が何回出たのかを記録し、 それを100回繰り返して得た100個のデーターを、 横軸に0回〜6回の自然数を、 縦軸に度数を100で割った数をとり、 グラフにします。 最後に、 サイコロを6回振ったときに1の目が何回出るのかを繰り返し100回調査して、 横軸に0回〜6回の自然数を、 縦軸に度数を100で割った数をとり、 グラフにします。 以上の3つのグラフはすごく似ています。
サイコロを600回投げて1の目の出た回数を記録します。 その次も、 サイコロを600回投げて1の目の出た回数を記録します。 その次も、 ・ ・ ・ ・ ・ と、 1000個のデーターを取ります。 横軸に
の値として0回から600回の自然数を、 縦軸に度数を1000で割った数をとり、 グラフを作ります。 すると、 確率密度関数の1つ「 二項分布 」に近いグラフになっています。 この二項分布に近い図は、 次の平均と標準偏差を持つ「 正規分布 」に近いグラフになっています。
と置くと、
は「 標準正規分布 」に従います。これを用いて、1の目がでる回数が90回以上110回以下になる確率を求めてみましょう。 なお、 標準正規分布表より次の関係が成り立っています。

サイコロを600回振ったとき、1の目がでる回数の平均は100回です。 100回は90回以上110回以下の中央値です。 標準正規分布のグラフは縦軸に対して左右対称です。


したがって答えは、
です。
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