(4) 富の自己増殖の法則について考える
エネルギー保存の法則は、 系全体の話であって、 局所的な範囲では、 エネルギーの量は変化しています。 ということは、 富の自己増殖の法則も局所的な範囲のことであって、 グローバルにみれば富というかそれを発展させた「 豊 」とでも言いましょうか、「 豊保存の法則 」があるのかもしれません。
それに向けての最寄りなアイディアは、 先ほど述べたような「 商品経済 」による「 自給自足経済 」の組み込みです。 富の系が広がっていくわけですから、 富が増殖して当然です。 しかしこの場合は、 見かけ上の富の自己増殖になります。
次のアイディアは、 富に変化するエネルギーのようなものがあって、 どこかに潜んでいる通路を通って、 自然界から経済界に流入してくるというアイディアです。 地球全体のエネルギーは太陽系レベルで考えないと保存の法則になりません。 したがって、 経済界も太陽系レベルで考えてみよう、「 富 」の概念を拡大してみようというアイディアです。 この発想は、 マルクスが「 資本論 」の中で言っている「 新たな富は労働のみが作る 」という考え方がヒントになっています。 彼は、「 労働力 」は「 労働 」という使用価値を持っている商品であって、 それを生産販売している「 労働者 」の「 労働力 」の生産現場が、 彼らの労働をしていない時の日々の生活であるという主旨のことを言っています。( 労働者が工場で生産した商品は労働者の所有物にはなりませんが、 労働者が自宅で生産した労働力という商品は労働者の所有物になります。)そのときに、 自然界にあるエネルギーの一部が「 労働力 」の中に入り込んでいって、「 労働力 」が、 日々の工場の中での商品の生産現場において消費されるときに、 生産される商品の中へと移動していくと考えるわけです。
ちょっと妄想的になってきましたので、 このあたりで止めることにしましょう。 それにしても、 所有者を変えて結局消費されていく商品は、 ただでは消滅せず、 そのときに何かを生んでいるんだということ、 商品をどのように消費しようとそれは所有者の勝手であるということ、 商品の売り手と買い手それぞれに民主的な権利があるということ、 この3つが、 大学生のころに読んだ「 資本論 」から学んだ人生哲学だったように思います。 したがって、 私の信条は、 白衣を着ている時間帯は私の体は自分のものではないのだから、 病院の事業者の意向に沿うよう、「 患者様主体 」を追求して、 辛抱しながらアクセクと働くことです。 まるで剛体の一部分のように「 拘束条件 」の下で回転運動をしていますが、 それはより質の高い医療サービス商品の提供につながると信じています。 そして、 白衣を脱いだ瞬間に本当の自分を取り戻します。 最初は苦痛でしたが、 慣れてくると結構楽しいもんですよ。
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