(3) 量場的テンソルのイメージ
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9つの成分からなる2階のテンソルは、 ベクトルの線形変換を行う関数( 演算子 )です。 しかし、 これと違ったタイプのテンソルがあります。 例えば、 ある時空点における弾性体の応力を表すテンソルです。 これは、「 物理量 」です。 私は、 このようなテンソルを「 量場的テンソル 」と言っています。「 2階の量場的テンソル 」は、 独立した質( 方向 )を持つ9個の量の集まりです。 それは、「 空間的テンソル 」とは、 全く異なるものです。
2階の3×3量場的テンソル
は、 次のようなイメージをしています。

は、 次のようなイメージをしています。
*
の中には、 9個の「 テンソルの基底 」の要素が入っています。

これらは、 私のオリジナルイメージです。
これから、 以上のようになっている理由を述べます。
3次元直交直線座標系で表されるベクトル空間における、「 2つのベクトルのテンソル積 」は次のように表されます。 これが、 量場的テンソルの原型 なのです。

これは、 次にようにも表すことができます。


これを、 次のように書くことにします。

そして、 単位ベクトルたちの 「 テンソル積 」 は次のようになります。
たとえば、


そして、 次のようにイメージ化します。

すると、
は次のようになります。


「 2つのベクトルのテンソル積 」は量場的テンソルです。 量場的テンソルとは、 9つの独立した質( 方向 )をもった量の集まりです。 しかし、 9次元ベクトルとは違います。 それは、 基底が3つずつに枝分かれしていく構造になっているからです。 これを「 階 」といいます。 ベクトルは1階であり、 3×3量場的テンソルは2階です。
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