相対性理論の解説書によく登場する 「 双子のパラドックス 」 とは、 次のようなものです。
    同時に生まれて同じスピードで老化する双子がいる。
    地球に残る弟 と ロケットで宇宙旅行しUターンして地球に帰還する兄。
    兄が帰還したとき、
    弟からすると、 兄よりも弟の方が年老いている。
    兄からすると、 弟よりも兄の方が年老いている。
    これは矛盾だ。

それに対する今日の相対性理論の解答は、 次のようなものです。
   「 実際は、 2人にとって、 兄よりも弟の方が年老いている。 」
その理由は、 兄だけが変速度移動を伴っているからとのことです。

  思考実験につき、 兄は、 常時、 弟に対して速さ で移動し、 兄は瞬間的に移動速度を変えることができるものとします。 ここでは、 兄がUターンした瞬間の2人の老化の程度について考えます。 1次元空間と1次元時間からなる 2次元ミンコフスキー時空間 を思い浮かべながら、 次のことを考えてください。

 ニュートン力学的な解釈

次の a) と c) との比較より、 兄がUターンした時、 2人の老化の程度は等しい。

    a) 弟の観察による、 弟についての、 当事者的な主観的観察
         年 時空間変位        年 経過 ( 直交座標系表示 )

    b) 弟の観察による、 兄についての、 第3者的な主観的観察
         年 時空間変位       年 経過 ( 直交座標系表示 )

    b)’ 弟の観察による、 兄についての、 当事者的な客観的観察
         年 時空間変位        年 経過 ( 斜交座標系表示

    c) 兄の観察による、 兄についての、 当事者的な主観的観察
         年 時空間変位        年 経過 ( 直交座標系表示 )

     b) b)’ の座標変換は、 ガリレイ変換 といわれる。 ガリレイ変換は、 時間を不
    変とする座標変換である。 b)’ は、 b) から c) を導くための仲人のようなものである。
     b)’ と c) とでは、 斜交座標系 か 直交座標系 かの違いはあれ、 時空間変位 や 経
    過時間 の大きさは同じである。
     ニュートン力学において、 最も重要なのは、 b) と c) との比較 である。 その2つで
    時間や空間の大きさは同じであり、 また、 物質の質量や温度なども同じであるが、 物
    質の 時空間変位ベクトル は異なっている。



 今日の相対論的な解釈

次の a) と c) との比較より、 兄がUターンした時、 兄のほうが若い。

    a) 弟の観察による、 弟についての、 当事者的な主観的観察
         年 時空間変位        年 経過 ( 直交座標系表示 )

    b) 弟の観察による、 兄についての、 第3者的な主観的観察
         年 時空間変位       年 経過 ( 直交座標系表示 )

    b)’ 弟の観察による、 兄についての、 当事者的な客観的観察
         年 時空間変位     年 経過 ( 斜交座標系表示

    c) 兄の観察による、 兄についての、 当事者的な主観的観察
         年 時空間変位     年 経過 ( 直交座標系表示 )

      b) b)’ の座標変換は、 ローレンツ変換 といわれる。
      b) と c) が同時に成り立っているので、 兄から見た兄の老化スピードよりも、 弟
     から見た兄の老化スピードのほうが遅いことになる。


 私の相対論的な解釈

次の a) と c) との比較より、 兄がUターンした時、 2人の老化の程度は等しい。

    a) 弟の観察による、 弟についての、 当事者的な主観的観察
         年 時空間変位        年 経過 ( 直交座標系表示 )

    b) 弟の観察による、 兄についての、 修正された第3者的な主観的観察
         年 時空間変位    年 経過 ( 直交座標系表示 )

    b)’ 弟の観察による、 兄についての、 当事者的な客観的観察
         年 時空間変位        年 経過 ( 斜交座標系表示

    c) 兄の観察による、 兄についての、 当事者的な主観的観察
         年 時空間変位        年 経過 ( 直交座標系表示 )


      b) b)’ の座標変換は、 ローレンツ変換 である。
      b) は、ニュートン力学的な観察であり、 間違いである。 また、 ローレンツ変換は、
     ニュートン力学的観察 から 相対論的観察 への変換であり、 間違いを訂正するもので
     ある。


  「 第3者的な観察は間違いであるから、 a) と c) との比較 しかできません。」 というのが相対性理論の結論であると私は考えます。 その2つで時間や空間の大きさは同じです。 ただし、 同じ物質について比べているのではないので、 物質の質量や温度などが同じであるかどうかは比べることはできません。
  ただし、 移動している物質の 時間 や 空間 や その物質に対する他の物質の相対的速度 の観察は、 ニュートン力学的な第3者的な観察によるものですから間違いですが、 移動している物質の 速度 や 活動 や 出来事 や 質量 や 温度 などの観察は、 ニュートン力学的な当事者的な観察によるものですから、 間違いではありません。 よって、 「 移動している物質は、 静止しているときよりも質量が増加している。」 というのは真実です。




次のページへ進む    論文の最初へ戻る    前のページへ戻る