(3) 物質の姿についての座標変換

: 第1観察者に対して速さ
で移動している物質の後端の軌跡
: 第1観察者に対して速さ
で移動している物質の先端の軌跡
: 第1観察者の第3者的な主観的観察による、 物質の長さ
: 第1観察者の当事者的な客観的観察による、 第0観察者 ( この物質たちと
並走している観察者 ) にとっての、 物質の長さ


これから、
と
の関係を求めてみましょう。


ここで、 斜交座標系の基底は、 直交座標系の基底の
ですから、
を
で割ったものが、 実際の
の長さになります。
の長さは、
を用いて次のように表されることがわかります。
以上の方法は、 まどろっこしい方法でした。 本当は、 点A の斜交座標系のχ座標値 と 直線座標系のχ座標値 とを比較すべきなのですが。 とまれこうまれ、 定説は 「 ローレンツ変換によって空間は
倍に伸展するので、 第0観察者から第1観察者への座標変換では、 空間が
倍に収縮する。」 と言うことになります。 しかし、 これはあくまで、 「 間違っているニュートン力学的観察 ( 第3者的な主観的観察 )」 と 「 正しい相対論的観察 ( 当事者的な客観的観察 )」 とを比較しただけのことですから、 実際に2つの座標系で空間の体積が異なっているわけではないと、 私は考えています。
これは、 先ほど示した図です。 今度は、 図の時空点に具体的な座標値を与えて、 定説の 「 ローレンツ収縮 」 の説明をしてみましょう。
次のようにします。


の直交座標系の空間座標値は、 斜交座標系の空間座標値よりも
倍 小さいことに注目してください。 この事実だけで、 移動している物質における 「 ローレンツ収縮 」 の説明になっているのですが、 なにかピンボケしています。 なぜなら、 斜交座標系では物質の両端を同時に測定していないからです。 ( 本当は、 斜交座標系では物質は静止していますので、 両端を同時に測定していなくてもきちんと物質の長さを計れているのですが。)そこで、 定説は次のように説明します。
このとき、
と
の斜交座標系の空間座標値は等しくなっています。 したがって、
の直交座標系の空間座標値は
の斜交座標系の空間座標値よりも
倍 小さくなっています。
の直交座標系の空間座標値は、 第3者的な主観的観察による移動している物質の長さを表し、
の斜交座標系の空間座標値は、 当事者的な客観的観察によるその物質の固有長を表しています。 こうして、 「 ローレンツ収縮 」 はストンと私たちの腹の中に納まります。
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