(1) 方向類似度
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全体集合を、 始点と存在平面を共有する大きさ 1 のベクトルとします。
2つのベクトルの方向がどれくらい似ているのかを表すのに、 次の2つの指標を用いることにします。

相関係数 のとりうる範囲は −1 〜 1 です。
方向類似度 のとりうる範囲は 0 〜 1 です。
方向類似度 は、 言うなれば、 相関係数を 0 〜 1 の範囲になるように修正したものです。
相関係数については、 統計学 > 相関関係の解析 をご覧ください。
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さて、「 2人一発じゃんけん対決5番勝負 」は「 自己対決 」というのがあって、 その場合、 鏡の中の自分と対決することになります。 5回のうちで勝敗のつかなかった回数( あいこだった回数 )を n とします。 そして次のような指標を作ります。

相性度 は、 方向類似度 に相当します。 したがって、 次の式が成り立ちます。

次に、 距離感 を次のように定義します。

さて、 4人に協力してもらって実験したところ、 それぞれの相性度 は次のような結果になりました。
| Aさん | Bさん | Cさん | Dさん | |
| Aさん | 1 | ![]() |
0 | ![]() |
| Bさん | ![]() |
1 | ![]() |
0 |
| Cさん | 0 | ![]() |
1 | ![]() |
| Dさん | ![]() |
0 | ![]() |
1 |
相性度の行列 :

相関係数の行列 :

距離感の行列 :

各要素を2乗してから2で割ります。

さらに、 次のようの操作をして行列S を作ります。



,
,
,
を それぞれ 点 A, B, C, D の位置ベクトルとすると、
のとき、 原点は4つの点を結んで作られる平面図形の重心に位置します。
のとき、
このときの 内積行列 を T とすると、

行列S と 行列T は同じものであるので、 次の式たちが成り立ちます。

したがって、



以上、 距離感 がきちんと保たれていることが解りました。
また、

以上から、 4つの点の位置関係は次のような平面図で表すことができます。

4つの点 A, B, C, D は、 それぞれの相性度を距離で表すときのAさんの位置、 Bさんの位置、Cさんの位置、 Dさんの位置を表しています。 こういう手法は、 多次元尺度構成法 で用いられます。
※ 参考: 統計学 > 多次元尺度構成法 ( MDS )
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