第23章  特殊相対性理論のあらすじ


0.  力の作用しない世界、 つまり、 加速度の無い世界でのことである。
    何物も絶対的静止は無く、 万物は空間を絶えず相対的に等速直線運動している。
   その速度は、 その物質を観察するさまざまな観察者によって、 その方向と大きさが異な
   る。

1. この世で最も速く空間移動するものは、 電磁波である。
     * 考えやすくするために、 新しい単位系を作り、 電磁波の速さを としましょう。

2. A君 と B君 が、 相対的に等速直線運動をしている。
   電磁波の空間移動の速さは、 A君にとってもB君にとっても、 である。

3. 万物は、 4次元時空間を移動し続けている。
     定説 : それは、 3次元空間と1次元時間からなる4次元時空間である。
     私見 : それは、 3次元空間と1次元相対時間からなる4次元時空間である。

4. 万物の4次元時空間移動の法則

     定説 : A君 と B君 が、 相対的に等速直線運動をしている。
          万物の4次元時空間移動について、 次の式は、 A君にとっての値とB君にと
         っての値が、 常に等しくなる。
              
         この値を、 固有時間という。


     私見 : A君 と B君 が、 相対的に等速直線運動をしている。
          万物の4次元時空間移動について、 次の式は、 A君にとっての値とB君にと
         っての値が、 常に等しくなる。
            
        この値を、 絶対時間という。

5. 上記の法則は、 座標変換式で表すことができる。
     定説 : それは、 ローレンツ変換である。
     私見 : それは、「 ばいおりんの座標変換 」である。

6. 定説のローレンツ変換は、 次のようなパラドックスを導く。

    a)  A君にとって、 異なる場所で同時刻に発生する2つの事象は、 B君にとっては
      同時刻ではない。
       また、 B君にとって、 異なる場所で同時刻に発生する2つの事象は、 A君にと
      っては同時刻ではない。

    b)  A君にとってもB君にとっても、 2人の関係は次のようになる。
            自分に比べて相手の方がゆっくりと老化している。

    c)  A君にとってもB君にとっても、 2人の関係は次のようになる。
            自分に比べて相手の方の胸幅が狭い。
              ( 2人とも静止しているときは、 2人の胸幅は等しいものとする。)

7. 万物の4次元時空間移動の法則を表す座標変換式により、 速さの合成は次の式で表さ
  れる。 この式はローレンツ変換式から導かれる。
     ( ただし、物質C の 物質B に対する運動方向は、 物質B の 物質A に対する運動
      方向に等しいものとする。)
         
                      : 物質Aから見た 物質B の 物質A に対する 速さ
                      : 物質Bから見た 物質C の 物質B に対する 速さ
                      : 物質Aから見た 物質C の 物質A に対する 速さ

8. 物質の衝突における、 速さの合成式 と エネルギー保存の法則 と 運動量保存の法則
  より、 物質の質量( )は、 物質の速さ( )によって次のように変化することが導
  かれる。
                  * は、物質の静止質量

9.    力の定義 その1 : 力は、 運動量を時間で微分したものである。
      力の定義 その2 : 力は、 エネルギーを空間で微分したものである。
      
   以上の3つより、 物質が持つエネルギーの量は、 質量で表されることが導かれる。
  つまり、   である。

10. 「 物質の移動の合成 」と「 波の伝播 」との統一

  音などの媒体を必要とする波は、 媒体に対して常に静止しているすべての観察者にとって、
 波源の速度に関係なく、 媒体を、 共通する一定の速さで伝わる。
  媒体を必要としない電磁波は、 すべての観察者にとって、 波源の速度に関係なく、 仮性媒
 体としての観察者の空間を、 共通する一定の速さで伝わる。
  もし電磁波が媒体を必要とする波であるとしたら、 電磁波は、 すべての観察者にとって、媒
 体の速度にも波源の速度にも関係なく、 媒体を、 共通する一定の速さで伝わる。
  量子は、 すべての観察者にとって、 量子の発生源の速度に関係なく、 その観察者の空間
 を、 共通する一定の速さで移動する。
  等速直線運動をしている物体は、 ある観察者にとって、 その観察者の空間を、 個別の一
 定の速さで移動する。

  以上の観察者達に対して等速直線運動をしている第2観察者にとっての、 物質の移動の速
 さも、 量子の速さも、 電磁波の伝達の速さも、 媒体を必要とする波の伝達の速さも、 相対性
 理論ではすべて同じ方程式を用いて求めることができる。 これは、「 電磁気学 」と「 ニュー
 トン力学 」との統一への架け橋となっている。

 ( 問 題 )     エーテル論争の初期の解答     マイケルソン−モーレーの実験直後の解答     ローレンツ変換式が座標変換式となって以降の解答      * コメント :
           これらに共通する概念は、「 乗り物の上での移動 」である。 移動している
         乗り物の上で移動している 物質 や その乗り物から放たれた量子。 移動して
         いる乗り物としての媒体の上を伝わる波。 それらの速さは、 同一の式で表さ
         れる。
           光を量子とみなすと は光源の速さになり、 光を波とみなすと はエーテ
         ルの速さになる。 光の伝わる媒体( エーテル )がもし仮に存在し、 第2観察
         者に対して自由に移動しているとしても、 第2観察者にとっての光の速さは
         である。 ということは、 エーテルは、 存在しないとも言えるし、 存在するとも言
         える。


11. 第3者的視点の否定 ( みかけ から 実在 へ )

    同一直線上を、 同じ方向に、 3つの物たちが後ろから次の順番に、 それぞれ等速移
   動している。 そして、 それらの間隔は次第に増大している。

         第2観察者       第1観察者       物質A

    第1観察者にとっての物質Aの速度を  とする。
    第2観察者にとっての物質Aの速度を  とする。
    第2観察者にとっての第1観察者の速度を  とする。

    「 第2観察者が観察する、 第1観察者に対する物質Aのみかけ的な速度 」、 つまり、
   「 第2観察者の観察による、 第2観察者にとっての、 物質Aの第1観察者に対する第3
   者的相対速度 」は、 次式で表される。
         

    しかし、 これは第1観察者にとっての物質Aの速度ではない。 つまり、 次式である。

         

         

              なぜなら、  だからである。

    ここで、 第1観察者にとっての第2観察者の速度を  とする。

    すると、  だから、
    
    となり、 上記の式と同じ結果が得られる。

     このように、 当事者にとっての速度は実在するものであって、 第3者的視点の「 みか
   け的な速度 」は、 実在しないものである。 だから、「 みかけ的な速度 」を求めるニュ
   ートン力学的な速度の合成は、 不要なものである。 つまり、 被観察物質の運動は、 被
   観察物質 と 観察者の 1対1の関係であり、 第3者的に運動を捉えることは、 不可能な
   のである。
     それが相対性理論の結論であるにもかかわらず、 私達は、 物質の運動を第3者的に
   捉えようとして、 つまり、 相対性理論が否定している「 ガリレイ変換 」を用いて相対性
   理論を理解しようとして、 迷路に入り込んでしまうのである。


12. 特殊相対性理論を正しく理解するためのコツ

    3つの意味での「 相対性 」
    a )非絶対的移動
         観察者( 第2者 )と 被観察物質( 第1者 )の 移動関係のことで、 絶対的
        静止 や 絶対的移動 は無いということ。
         「 物質Bの移動 」と言う所は、「 観察者Aにとっての物質Bの移動 」と正確
        に言うべきである。

    b )対称的移動 ・ 対称的観察被観察関係
         観察者( 第2者 )と 被観察者( 第1者 )の 対称的な移動関係 や お互い
        様の 観察者 - 被観察者 関係のこと。
         第1者の立場からすると、 第1者は第2者であり、 かつ、 第2者は第1者で
        あるので、 一方だけがゆっくりと老化することなどあり得ない。

    c )当事者的立場( 非第3者的立場 )
         静止している物質に対する移動している物質の物理量 や 静止している物質に
        対する衝突は、 現実的な観察が可能であるが、 移動している物質に対しては現
        実的な観察をすることは不可能である。 つまり、 静止している物質に相対した内
        容でないものは現実の観察ではない。

    観察者は自分の座標系のことに関しては、 神のような絶対的な観察者である。 にも
    かかわらず、 物質のそばにいなければきちんと観察できないとか、 観察者の感覚器
    に情報が入ってこそ本当の観察だとか、 そのように考えてしまうと迷路に入り込んでし
    まう。「 物理的観察 」とは何かを見失ってはいけない。

    時計の動きが時間を決めるのではなくて、 時間が時計の動きを決めるのである。
    だから、 時計は規則的な周期的活動をしている物質の1つでしかない。
     自分の座標系で時刻を考えるとき、 移動している時計の針を見てはならない。 どう
    しても見たいならば、 その時計が存在する空点で静止しているもう1つの時計を見れ
    ばいい。 ただし、 その時計の示す時刻は、 自分が持っている時計の時刻と同じであ
    る。 ( これは、 定説をきちんと理解するための必須条件である。)

    物質の 速度 を考えるときに、 次の定型文にあてはめれば、 ミスを防ぐこができる。
         ( B氏に対して、 A氏 と 物質C は同じ速度で等速直線運動しているとする。)
     例1:
        A氏の当事者的な主観的観察による、
        B氏の、
        静止していると見なされる物質Cに対する、
        速度。
     例2:
        A氏の当事者的な客観的観察による、
        物質Cの、
        静止していると見なされるB氏に対する、
        速度。
     例3:
        A氏の第3者的な主観的観察による、
        物質Cの、
        移動していると見なされるB氏に対する、
        速度。
              コメント:
                 ・ 当事者的な観察は、 3行目が「 静止しているとみなされる 」
                  になっています。
                 ・ 主観的観察は、 観察者に対して静止している 物差し や 時計
                  を用いて行われます。
                 ・ 客観的観察は、 3行目の物質が携帯している 物差し や 時計
                  を用いて行われます。

    相対的に等速直線運動をしている質量がかなり違う2つの物質があるとき、 私たち
    は、「 質量の大きい物質が絶対的に静止していて、 質量の小さい方が絶対的に移動
    している。」と誤って考える傾向にあることを知っておかなければならない。
     相対的に等速直線運動をしている宇宙船と宇宙ステーションがあるとき、 私たちは、
    「 宇宙ステーションが絶対的に静止していて、宇宙船が絶対的に移動している。」と誤
    って考える傾向にあることを知っておかなければならない。

    相対的に等速直線運動をして衝突しようとしている2つの物質があるとき、 相手の方
    が衝突までの時間が短いと考えるのは間違いであるが、「 そう見えるだけ。」という考
    えも間違いである。

    様々な速度で等速直線運動をしている物質たちがある。 第1観察者のA君 も もう1
    人の第1観察者Bさん も その中の2つである。
     A君の時空間座標系の中では、 A君によって観察されるA君自身は、 空間の真ん中
    で静止していて、 時間方向にだけ移動している。 また、 Bさんの時空間座標系の中で
    は、 Bさんによって観察されるBさん自身は、 空間の真ん中で静止していて、 時間方向
    にだけ移動している。
     事実を表現する本当の座標変換は、 この2人を重ね合わせることによって2つに分離
    する同一の物質の運動様式を比較することによって、 得られる。

    特殊相対性理論の矛盾は、 ローレンツ変換に由来することを知らなければならない。
     また、 現在の特殊相対性理論は、 ローレンツ変換を土台にして築かれていることを
    知らなければならない。





第24章  ばいおりんの慣性系相対性理論の要点

 1. 光の速さが1となるように新しい単位系を設定する。

 2. 時間も空間も同じ単位で表される。

 3. 4次元時空間は、 3次元の空間と1次元の「 相対時間 」から成り立ち、 4つの次元は互いに直交する。「 相対時間 」は「 固有時間 」に似ている。
    この4次元時空間では、 2つの物質の存在する時空点の空間座標値が等しければ、 相対時間座標値が一致していなくても、 2つの物質が衝突することがある。


 4. 万物は、 この4次元時空間を、 時間( 絶対時間 )をパラメーターとして、 絶えず速さ 1 で移動している。 万物は、 空間の移動速度が速くなったからといって、 活動や生理学的 ・ 化学的反応の速度が遅くなったりすることはない。
                       ・ ・ ・ ・ ・ [ 4次元時空間速度の公理 ]

 5. 時間は絶対的なもので、 固有時間は相対的なものである。

 6. 自然法則はあらゆる慣性系において同等である。( 物質の物理学的な現象は、 どんな観察者から観察されようとも、 その観察者が加速度運動をしていないならば、 同じ物理学的法則が成立する。)
                       ・ ・ ・ ・ ・ [ 相対性原理 ]


 7. 質量とは、 単位固有時間( 単位相対時間 )あたりの重力子の振動数である。
    静止質量とは、 単位絶対時間あたりの重力子の振動数である。
          ( 静止質量とは、 重力子の振動の速さである。)
                       ・ ・ ・ ・ ・ [ 質量と静止質量の定義 ]


 8. 4次元時空間の座標変換によって、 絶対時間は変化しない。 変化するのは、 物質が移動する4次元時空間の4つの軸の移動の程度の比率である。
    その比率を決定するのは、 観察者に対する被観察物質の空間速度である。 空間速度の座標変換は、 単純なベクトル的加減法には依らない。 それは、 ローレンツ変換から導かれる相対論的速度合成に依る。


 9. 物質の相互関連の因果律も、 あらゆる慣性系において同等である。
    万物は、 物質( 素粒子や電磁波を含む )と物質の衝突による相互関連の因果律を保ちながら、 4次元時空間を移動し続けている。
                       ・ ・ ・ ・ ・ [ 因果律の公理 ]


10. 相対性理論は、 事象や物質の存在が観察者にどう認識されるかを取り扱う理論ではない。 相対性理論は客観性を追及する物理学の理論であり、「 事象や物質の存在は観察者の認識の有無にかかわらず現実的な確かなものである。」とする。 したがって、 相対性理論でいう「 観察 」とは、「その座標系内で物質の存在する時空点を客観的に同定する。」という意味である。


11. 以下の3種類の観察者の慣性系間の座標変換を考察する。

      第0観察者 ・・・ 静止している物質たちだけを観察する人

      第1観察者 ・・・ 第0観察者に対して等速直線運動をしていて、 さまざまな
                第0観察者が観察している物質たちを観察する人

      第2観察者 ・・・ 第1観察者に対して等速直線運動をしていて、 第1観察者
                が観察している物質たちを観察する人


12. 「 固有時間とは、 物質が移動する相対時間 の大きさである。」と捉えないで、 次のように捉えてしまうのは間違いである。 それは、「 第1観察者が等速直線運動をしている物質を観察した絶対時間中に、 その物質と並走している第0観察者はたったこれだけの絶対的な固有時間をかけてしかその物質を観察していない。」と捉えてしまうことである。
    実際には、 第1観察者が 凾 時間 かけて物質を観察した場合、 第0観察者も 凾 時間 かけて物質を観察している。


13. ローレンツ変換( 第1観察者 から 第0観察者への 相対論的座標変換 )による2つの慣性系の絶対時間の長さの違いは、 あくまでも「 固有時間は、 座標変換によって変化しない。」と仮定した上での座標変換の前後で比較した絶対時間の違いである。
    しかし、 これを、 現実の時間の長さの違いであると考えてしまい、 2つの慣性系で時間の進むスピードが違うのだと結論づけるのは、 間違いである。
    なぜなら、 ローレンツ変換は、「 光の固有時間( 相対時間 )がどんな慣性系でも 0 であるから、 万物の固有時間も座標変換によって不変であろう。」と拡大解釈して作られたからである。
    これに対して、 ばいおりんの慣性系相対性理論は、「 世の中で最も速い光の固有時間は 0 であり、 静止している物質の固有時間は絶対時間に等しい。 一方、 静止している物質の移動空間は 0 であり、 世の中で最も速い光の移動空間は絶対時間に等しい。 だから、・ ・ ・ 」というふうに勝手にイメージを膨らませて作られたものである。


14. 一定の絶対時間に物質が移動する空間の長さと相対時間の長さは、 その物質に対する観察者の速さによっていろいろと変化する。 つまり、 一定の絶対時間に物質が移動する空間の長さと相対時間の長さは、座標変換によって変化する。


15. ローレンツ変換により同時刻性が消滅するために、 座標変換によって空間の長さが変化したように観測されるのであって、 実際に物質が伸展したり収縮するのではない。


16. 自分の世界での物質が存在する時空点 と 他人の世界でのその物質が存在する時空点 とを無意味に比較したり、 自分の世界での物質の活動状況 と 他人の世界でのその物質の活動状況 とを無意味に比較したりすることなく、 自分の世界で見えることを素直に観察さえすれば、 正しい物理学的観察ができる。


17. 物質( 素粒子や電磁波を含む )と物質の衝突により、 物質がどんな情報や力を受け取ったのかを観察するためには、 第3者的な見方をしてはならない。 その物質の立場に立って観察しなければならない。 相対性理論は「 第3者的な客観的観察( ニュートン力学 )」を否定する。


18. 移動している2つの物質の関係に対しては、 第3者的な見方しかできないのが、 私たちの慣性系である。 しかし、 だからといって、 私たちの世界が無意味な空虚なものということではない。 当事者の立場に立った見方をすれば、 他人と物理学的現象について自由に討論することもできる。


19. 物質内の重力子の振動の速さ( 静止質量 )と、 光源内光子の電磁波的振動の速さと、 電荷内光子の電磁場的振動の速さ( 電荷量 )は、 どんな慣性系においても一定である。


20. 物質中の重力子の振動は、 どんな観察のされ方をしても、 単位絶対時間あたりの振動数、 つまり、 重力子の振動の速さ( 静止質量 )は、 一定であり、 その振動は相対時間方向にのみ圧縮され、 それが空間を速さ 1 で伝わって行く。 そして、 それは重力を生む。


21. 光源内で発生する光子の電磁波的振動は、 どんな観察のされ方をしても、 単位絶対時間あたりの振動数、 つまり、 光子の電磁波的振動の速さは一定であり、 その振動は、 相対時間成分と空間成分に分解され、 その振動の相対時間成分が、 空間を光の速さで伝わって行く。


22. 電荷量を持つ物質中の光子の電磁場的振動は、 どんな観察のされ方をしても、 単位絶対時間あたりの振動数、 つまり、 光子の電磁場的振動の速さ( 電荷量 )は一定であり、 その振動は、 そのまま伝わっていくものと、 空間成分と相対時間成分に分解されて、 その振動の空間成分のみが伝わっていくものと2通りある。 これらの振動はいずれも空間を光の速さで伝わっていく。 前者は電場を形成してクーロン力を生み、 後者は磁場を形成してローレンツ力を生む。


23. 運動する磁場は電場を作り、 運動する電場は磁場を作る。 それもそのはず、 電場と磁場は同じ物理量であり、 見方によってその比率が変化するだけなのだから。


24. クーロン力の大きさを決定する因子は、 電荷ではなくて、 電荷に光の速さをかけたものである。( 電荷に物質の4次元時空間速度をかけたものである。)


25. 電気的に 0 の空点が + と − に分離するときの、 − の電荷に対する + の電荷の相対的な速度に電荷をかけたものが、 磁場を作る。


26. 観察者Aに対してまっすぐに近づいたり、 あるいは、 遠のいたりしている物質が、 それに加えてそれと垂直な方向へも運動を開始したとき、 観察者Aにとってのその物質の垂直方向の速さは、 その物質が新たな運動を開始する前の速度と同じ速度で移動している観察者Bにとっての速さよりも遅い。
    観察者Bに対して等速直線運動をしている物質を、 その物質の運動方向と垂直な方向に移動している観察者Aが観察すると、 観察者Aにとっての物質の垂直方向への速さは、 観察者Bにとっての速さよりも遅い。


27. 慣性系相対性理論の座標変換は、 時空原点を通過して移動する物質が存在する時空点の位置ベクトルを、 その長さを変えないように変換する変換であり、 一般的な合同変換( 任意のベクトルの大きさを不変にする変換 )とは異なる。


28. 物質 と 第1観察者 と 第2観察者が、 次のような位置関係で同一直線上に存在しており、 それぞれが右向きに等速直線運動しており、 それぞれの間隔は次第に広がっているとする。
        第2観察者        第1観察者        物質
物質の第1観察者に対する速さを とし、 第1観察者の第2観察者に対する速さを とする。
絶対時点 には、 物質 と 第1観察者 と 第2観察者 は同一の空点に存在するものとする。
時空間座標を ( 空点 , 相対時点 , [ 絶対時点 ] ) で表す。
すると、 第1観察者の座標系で、 絶対時点 に物質が存在する時空点の座標は次のように表される。
        
また、 第2観察者の座標系で、 絶対時点 に物質が存在する時空点の座標は次のように表される。
        
以上の第1観察者から第2観察者への座標変換こそ、 慣性系相対性理論の根本である。


29. 物質の移動とは、 物質が存在する時空点の変化である。 物質の空間移動とは、観察者と物質との相対的位置関係の変化である。 それは、 慣性系においては相対的なのものであり、 物質が移動しているのか観察者が移動しているのかを区別することはできない。 万物が同じ速さで4次元時空間を移動していることは、 自然の法則である。


30. ローレンツ変換は、 ニュートン力学的観察 と 相対論的観察 との通訳の道具であるが、 相対論的座標変換の道具ではない。「 複素数ローレンツ座標変換 」は、 相対論的座標変換の道具であるが、 虚数時間を前提としているので、 非現実的なものである。 現実的な相対論的座標変換の道具になりうるのは、「 相対時間 」を1つの次元とする4次元時空間での回転写像である。





参  考  文  献

1.不思議の国の相対性理論   ルイス・キャロル・イプシュタイン 著   新水社
                     井上忠、久保田陽子 共訳

2.わかる相対性理論        アベリヤノフ 著               東京図書
                      小出昭一郎 監訳、 中島のり子 訳

3.相対性原理の視点        大槻 義彦 著                共立出版

4.相対性理論の考え方       砂川 重信 著                岩波書店

5.基礎物理学            金原 寿郎 編                裳華房

6.相対性理論入門         内山 龍雄 著                岩波新書

7.特殊相対性理論         A.P.フレンチ 著              培風館
                     平松 惇 監訳

8.アインシュタイン         内山龍雄 訳・解説             岩波文庫
   相対性理論

9.いまこそ相対性理論       江里口良治・藤井保憲 著          丸善

10.相対論の正しい間違え方     パリティ編集委員会 編          丸善

11.Newton 別冊 みるみる理解できる相対論理論 改訂版
                        佐藤勝彦 監修          ニュートンプレス

12.相対論理論入門講義       風間洋一 著                培風館




お  わ  り  に

  特殊相対性理論の独りよがりな解釈を、自分勝手な法則を持ち出してきて、ぬけぬけと申し上げましたこと、ここに深くお詫びいたします。
 「いよいよ、相対性理論の手引書を書こう。」そう思ったのは、ある雨の日の夕方、遠くの田んぼ道を走る車を見ながらでした。「やっぱり、車の中の人はスローモーションなんかじゃない。問題は、自分がどう見られるかではなく、自分がどう見るかなのだ。つまり、観察する者が主人公なのだ。観察者は、自分自身を含めたくさんの物を一度に観察している。しかし、また、観察されるこれらの物は、どれもみな主人公になることができるのだ。ということは、万物は平等に歳をとらなければならない。そのためには、ミューオン( μ粒子 )の寿命が延びるという事実を、何か別の理由によるものであるとして、『不思議の国の相対性理論』で述べられている『すべてのものは空間と時間の中を光速で運動しているのです。』を採用すればいいのだ。そして、固有時間を、物質が静止しているときに観察される時間とは捉えずに、物質が静止しているときに時間と同じになるもので、その本質は観察者が観察する物質の移動方向の1つであり、観察のしかたによって変わるものであるとすればいいのだ。」と、そう考えがまとまったときでした。
 私の相対性理論の誤解が、皆様の相対性理論の理解になることを願っています。




  

 「 慣性系相対性理論の手引き 」は、 2004年1月 に出版されました。
                ばいおりん ( Bioring ; 倍尾 林 )


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